無断欠勤2週間以内での解雇は法的リスクが大きい

1週間無断欠勤を続けている従業員を解雇してもよいかという相談が、ある企業から寄せられました。
2週間以上の無断欠勤であれば労働基準監督署による解雇予告除外認定を受けて即時解雇できますが、欠勤1週間の段階では解雇権濫用を主張されるリスクが伴います。即時解雇を行う場合でも、平均賃金の30日分(実務上は1か月分の給与)の支払が必要です。
無断欠勤を長期化させないために、欠勤初日の段階で本人と電話やメールで接触を試み、応答がなければ安否確認を兼ねて自宅への訪問を検討するとよいでしょう。

子の看護休暇申請を躊躇し無断欠勤に至ったことを知る

本件では企業の総務責任者と当職が自宅を訪れ、無断欠勤者本人との接触に成功しました。(本人と接触できない場合は、内容証明郵便で出勤命令を行うのも効果的です)
過去に早退を責められたことがあり、子どもの急病に伴う欠勤を上司に連絡するのが怖かったとのこと。直属の上司に連絡できない場合は、他の上司や本社に連絡を取る方法もあると指導しました。
なお、未就学の子どもが1名の場合は5日分、2名以上の場合は10日分の看護休暇を取得できることが、育児介護休業法で定められています。

一人への配慮が全体への安心感につながる

その後上司にも聞き取りを実施、特定の従業員に負荷がかかるのを防ぐ余り、育児への配慮が不足していたとの回答でした。1つの業務を複数で担当することで負荷を均等化できること、必要な時に休暇を取得できる体制を整えることで、仕事と家庭を両立できる安心感にもつながると説明しました。
翌日に無断欠勤者と上司は和解。マニュアルによる業務の可視化もあり、周囲の従業員も休暇を取りやすい職場環境となりました。

社会保険労務士の就業規則を採用するメリットは法律に抵触していないことです。素人が規則を作ると知らないうちに法律を違反するおそれがありますが、専門職である社会保険労務士にはそのようなミスはありません。